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マイルの基礎講座(7) [基礎講座]

*2007年春の情報です。

電子マネーでマイルをためる

皆さんこんにちは。まったり陸マイラー・じゅめいむがお届けする「マイルの基礎講座」。
今回は、おそらく今、マイルを獲得するために最も注目されている手段のひとつ、
電子マネーについて講義したいと思います。

ここに来て、マスコミでも盛んに取り上げられ、一般の関心も高まってきている
電子マネー。交通系、流通系などなど実にいろいろな種類がありますが
ここではあくまで、マイルに交換できる電子マネーを中心に説明していきます。

また、クレジットカードに紐付けされ、後でそのクレジットカードの使用分と一緒に
使用分が引き落とされるポストペイ(後払い)システムのものは、
厳密には電子マネーではなく「クレジット決済」というのが正しいそうですが、
ここでは「クレジット決済」についても、電子マネーと呼ばせていただきます。

さて、私も電子マネーについては、このブログでも何度か紹介してきました。
例えば、PASMOが登場する直前にSuicaとともに取り上げ、この両電子マネーは
航空マイルをためる手段として本当に有用か(2007年3月11・12日)とか、
セブン-イレブンでのnanaco導入を前に、コンビニで使える電子マネーと、
交換可能な日系航空会社のマイルを一覧表にまとめたり(2007年4月14日)、
nanacoをデビューの日に買い、利用体験記をアップしたり(2007年4月23日)など。
それらはことごとく、ほかのカテゴリに比べると反響がよろしいようで。
(なおデータ面に関しては、若干の間違い、その後の変更、さらには一部に
誤解を招く表現もあるようです。私も情報を得るたび、お知らせするつもりですが
個々の利用に関しては、関係先に直接お尋ねになるのがベストだと思います)

今回は各電子マネーごとに、「マイルに交換する」ということをテーマの中心に
おいて、その概要を解説していきましょう。それではトップバッターは、Edyから。

<Edy(エディ)>
おそらく現在、日本で一番流通していて、知名度も高いと思われるのがEdy。
数年前から使われていますが、2003年に全日空と提携し、マイルとの相互交換も
実現。マイラーにとっても一挙に注目される電子マネーとなりました。
なんといっても、ANAカードやANAマイレージクラブカードに標準装備され(一部除く)、
クレジット(マイレージ会員)カードと電子マネーの役割を1枚で果たすことが
できるというわかりやすさも、大いに受けたものと思います。

とかく「Edyだと、なんでもANAマイルがたまる」と短絡的に思いがちですが、
Edyを使うことで、ANAのマイルがたまるのは、

Edy機能付きANAマイレージクラブカード、またはANAカードを持っている人が、
そのカードでEdyにより支払いをする場合

おサイフケータイを持っているANAマイレージクラブ会員が、手持ちの
おサイフケータイに搭載されている電子マネー"Edy"アプリに、
ANAマイレージクラブを紐付けして、ショッピングなどの支払いをする場合

のいずれかに限られます。
また現在のところ、Edyを支払いに利用するだけでは、ANA以外の航空マイレージを
ためることはできません。

さらに、クレジットカードを使ったチャージ(入金)により、チャージ分の料金を
クレジットカードの利用分として、ポイント(マイル)をためることもできます。
Edyが搭載されているANAカードをそのままチャージ用に使うのもいいし、
別の航空会社のマイルをためたければ、その航空会社の提携クレジットカードが
Edyチャージ用として登録できるカードであるという前提のもとに、
チャージにより、その航空会社のマイルをためることができます。
(登録できるクレジットカードについては、Edyのサイトをご覧ください)
なおチャージは、「パソリ」というパソコン用リーダ/ライタ(市販されてます)や、
おサイフケータイでEdyを使う場合は、携帯電話でのチャージもできます。

Edyは使用で、基本的に200円=1マイルのレートでANAのマイルがたまり
(キャンペーン等で交換レートがアップする場合もあり)
ANAカードによるチャージで、100円=1マイルのレートでANAマイルが
加算されることから、「チャージ+Edy使用の組み合わせで、ANAマイルが1.5倍たまる」
というコツはすでに裏技でもなんでもなく、陸マイラーの常識となっているみたい。
むしろ、チャージには別のカードを使い(以下略)なんてことで、
ANAのマイルがさらに大量に獲得できる裏技が、ほかの達人さんのサイトやブログなどで
紹介されてますが…ご自身で判断し、試すかどうか決めてください。
ちなみに私自身は、裏技どころか、クレジットカードによるEdyチャージも、今まで
一度もしたことがないという、陸マイラーにあるまじき(?)ヤツですが
(おサイフケータイを持ってないうえに、パソリを動かすソフトをダウンロードするのに
普段使わないブラウザであるIEが必要となるため、それに反抗して、のことです)
別に、現金でチャージ(コンビニのレジや、空港などに置いてある現金入金機を利用)
しても、そんなに不都合は感じないし。まあ、人それぞれ、ということで。

そうそう、Edyの使える場所は、基礎講座第3回目(2007年4月30日付)にも書いたように
コンビニはじめスーパー、カラオケ店、家電量販店、書店、ドラッグストア、飲食店、
ガソリンスタンド、映画館etc。
さらに各地の商店街や、最近では「Edy」が使えるお寺も登場するなど
全国に加盟店が広がり、その浸透ぶりはめざましいばかりです。

なかでもメジャーなのは、コンビニでしょう。
しかしコンビニについては、ANAサイト内の「Edyサービスのご案内」ページから
「Edyでマイルを貯める」ページにアクセスし、「マイル積算対象外」の
項目の「コンビニエンスストアの商品詳細はこちら」という文字をクリックすると、
ポップアップウィンドウで出てくる一覧表には、「宅配便」や「たばこ」などでは
マイルが付くコンビニと、付かないコンビニがあるようです。
これも後日、あらためて解説しようと思います。

<Suica(スイカ)>
データなどによると、利用者数も知名度もEdyに次ぐそうですが、そもそも始まりは
JR東日本発行のICカード式乗車券であって(後に電子マネー機能も搭載)、
使用できるエリアはごく限られているのに(特に電子マネーとして使用する場合)
東京に住んでいると、さも「全国的に普及している」ように読み取れる報道も
耳や目にしたりするから、マスコミの功罪は、決して小さくないですね。

それはともかく、私自身の利用交通機関のおよそ95%がJR東日本Suicaエリアにあり、
Suicaでマイルがためられると、どんなにいいだろうかということは、
これまでずっと考えてきました。で、下に主なものを列記します。

JALカードSuicaを使う→飛行機利用やショッピングでJALマイルがダイレクトに、
JR東日本利用で「ビューサンクスポイント」がたまり、そのビューサンクスポイントを
さらにJALマイルに換えることができる

みずほSuicaカードを使う→JR東日本利用のほか、ショッピングについても
「ビューサンクスポイント」がたまり、そのポイントを「みずほマイレージクラブ」を
経由して、ANAのマイルに交換することができる。なお、このカードを使って
ANAのフライトマイルを直接ためることはできない

*「ビューサンクスポイント」が航空マイルに換えられるカードは、上記2種類のみです。

「イオンSuicaカード」または「スーパーICカードSuica 三菱東京UFJ-VISA」を使う
ショッピングや、JR東日本での利用(オートチャージを含む)ともそのカード会社の
ポイントがたまり、「ビューサンクスポイント」はたまらない。
ただし、イオンSuicaカードでたまる「ときめきポイント」、スーパーICカードSuicaでたまる
「三菱東京UFJポイント」とも、JALマイルへの移行が可能

モバイルSuicaに、航空会社提携カードを登録する→ビューカードのほか、
JCB、VISA、マスターカード、アメリカン・エキスプレス、ダイナースのブランドの
カードもチャージ用に登録できるので(海外発行の一部のカードを除く)、
おサイフケータイの「モバイルSuica」対応機種に、あらかじめカードを登録したうえで
チャージすることで、その航空会社のマイルをチャージ代金分だけ加算できる

JR西日本「ICOCA」エリアの「みどりの窓口」で、航空会社提携カードでチャージ
JR東日本の「みどりの窓口」や券売機では、クレジットカードによるSuicaチャージは
受け付けてないが、相互利用可能エリアであるJR西日本「ICOCA」エリアでは、
「みどりの窓口」でのクレジットカードチャージが可能。モバイルSucaがビューカード以外に
開放されるまでは、JR関西空港駅が関東在住マイラーにとってSuicaチャージの
聖地としても知られていたとか。私の体験記は、2007年4月12日付のブログ記事を参照のこと

Suica定期券を、航空会社提携カードで買う→これはJR東日本「みどりの窓口」でも
対応可能。使用できるカードブランドも、原則としてモバイルSuicaに準じている模様。
定期券を使ってる人なら、この方法が一番手っ取り早いかも

<PASMO(パスモ)>
「Suicaと相互利用可能」を掲げ、かわいらしいデザインとともに鳴り物入りで
デビューしたPASMO。しかしデビューから1カ月も経たないうちに、あまりの人気で
在庫が底をつきそうになり、2007年8月くらいまで定期券購入のみに限る
という少々お粗末な展開となったのは、記憶に新しいですね。

そんなわけで定期利用の目的でもなければ、新たに手に入れることは難しいうえに
「Suica」で十分代用が効くということで、私自身はPASMOについては
あまり熱心に研究してなかったのですが、PASMOでマイルをためるには、
マイルに移行可能なクレジットカードを紐付けすることが必要になります。

「JALカードTOP&ClubQ」または「JAL小田急カード」を使う
いずれもショッピングのほか、オートチャージサービスでもJALマイルが加算

「Tokyo Metro To Me CARD」を使う→乗車ポイントや、提携クレジットカードの
利用などでためたポイントを「メトロポイント」に移行、その「メトロポイント」が
2007年6月より、ANAマイルに交換できるようになる予定

提携カード会社のポイントを、移行可能な航空会社のマイルに交換
京王(DC、三井住友VISA、JCB)、新銀行東京(JCB、NICOS)、パスタウン
(JCB、三井住友、UFJ)のカード
を使えば、ショッピング等により
各提携カード会社のポイントをためることができ、移行可能な
航空会社マイレージ・プログラムへポイント移行、マイルに交換もできます。
(ポイント移行可能な航空会社については、2007年4月30日付ブログ記事をご覧ください)

*残念ながら京成、京急、相鉄、西武の各鉄道会社提携のクレジットカードでは、
マイルに交換できるポイントをためることはできないようです。東武については、
交換可能かどうか、ホームページ上からは確認することができませんでした。

定期券を航空会社提携カードで買う→これが可能なのは、小田急、東急、
そして東京都交通局(都営地下鉄など)
くらい。これ以外の東京メトロ、京急、
京王、西武、東武、京成では、自社カードしか定期券購入に使えません。
(相鉄に至っては、自社カードでも定期券が買えないらしい)

いずれにしても現在のところ、新たに申し込んでも、オートチャージサービスを
付けることはできません(クレジットカード本体の申し込みは可能です)。

<PiTaPa(ピタパ)>
PiTaPaは主に関西圏の私鉄やバスを網羅、JR西日本にも乗れる(要チャージ)と
いうことから、「関西版PASMO」という位置づけもされてるようですが、
実際は、PASMOとはかなり性格も、使い勝手も違うカードだと思います。

JR西日本「ICOCA」と異なり、首都圏では乗車券として利用することができず、
また、カード申し込みに審査を伴い、発行に時間がかかることなどから
あまり人気がないという話も聞いたことがありますが、私自身は、

PiTaPaも交通事業者ごとに提携カードを発行しているが、囲い込みの性格が強い
PASMOと違い、各提携カード共通の汎用的なポイントシステム「ショップdeポイント」を
構築している(関西圏を中心に、提携店のショッピング等でポイントがたまる)

上記の「ショップdeポイント」は、還元率は微々たるものかもしれないが
JAL、ANA2つの航空会社のマイルに交換することができる

という点で、正直、PASMOより高く評価しています。
このほかPiTaPaについて詳しくは、2007年3月12日付のブログ記事をご覧ください。

<iD(アイディ)>
NTTドコモの「おさいふケータイ」限定のクレジット決済サービス。
(カード一体型もある)携帯電話会社・機種が限られるうえに、
紐付けできるクレジットカードもまだ少なく、さらにマイルに換えられるところだと
ANAカード(三井住友カード発行のVISA・MasterCardのみ)のほかは、
イオンカードや、みずほマイレージクラブカード(セゾン・UCブランド)といった
ものが、間接的にマイルをためられる可能性があります。

<QUICPay(クイックペイ)>
NTTドコモと三井住友カード主導のiDに対し、こちらはJCBが運営。
ドコモのほかau、ソフトバンクのおサイフケータイでも設定可能なほか、
カード型(クレジットカード本体とは別に発行)のものも充実。
航空会社提携JCBカードのほとんどに、QUICPayを紐付けできるのも
陸マイラーにとってはありがたい話。ただ、まだ使える店は少ないですが
2007年夏以降、大手コンビニでも使用できる予定で、ブレイクの予感もありますね。
(QUICPayについて詳しくは、2007年3月25日付のブログ記事もご覧ください)

<Smartplus(スマートプラス)>
三菱UFJニコスが開発したクレジット決済サービス。その技術を応用して作られた
Visa Internationalの「VISA TOUCH(ビザ・タッチ)」も、使い勝手はほぼ一緒で、
2つをまとめて、いずれかの名称で呼ばれることも多いです。
UFJ(VISAとMaster)、ニコス、DC VISA、OMCの各カードに付けることができます。
モバイル型(携帯電話3社に対応)のほか、一部ブランドにはカード型もあり。
カード会社のポイントシステムを利用して、マイルに換えられる可能性もありますが、
私自身は確認していません。

<nanaco(ナナコ)>
事実上、大手コンビニエンスストアのセブン-イレブン専用のプリペイド型電子マネー。
2007年5月28日には、セブン-イレブン全店で使えるようになる予定です。
カード型とモバイル型がありますが、いずれにしても入金は店内のレジで
現金によるチャージしかできず、クレジットカードが使えないのが一番の不興を
買ってる模様。ただし、ひとえにANAのマイルと交換できる予定があるがゆえに、
陸マイラーの期待を集めてはいるのですが。
(nanacoについて詳しくは、2007年4月23日付のブログ記事もご覧ください)

かなり長くなってしまいました。ほかにもさまざまな電子マネーがありますが、
利用できる店がごく限られていたり、マイルに換えられる可能性が現時点では
ほぼ皆無に近いということなどで、今回は省略させていただきます。
今後もあらためて、最新情報や変更などありましたら、お知らせしたいと思います。

さて明日は、自分にとって実は未知の世界でもある
「携帯電話でマイルをためる」というテーマに挑戦!
どこまで掘り下げられるか、皆さんもお楽しみに。それではまた。お疲れ様でした!!


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コメント 2

ぶんこ

じゅめいむ様、いつも詳細な説明ありがとうございます。

私の頭では、すぐには消化出来ずにいます。

今現在、イオンとOMCカードにJCBがついているカードを
使い、ドコモの料金もこのイオン・カードで引き落としています。

カードの作成は面倒くさく、マイルの為には
どうしたらよいのか・・・

イオンのポイントもマイルに移行出来るのか、明日にでも
イオンに聞いてみますね。

これからもよろしくお願いします。
by ぶんこ (2007-05-06 12:11) 

じゅめいむ

ぶんこさん、ご購読ありがとうございます。
今になって「ちょっと詰め込みすぎた感じ」と、反省してます。
ホントにご迷惑おかけしてます。

>イオンとOMCカードにJCBがついているカードを
>使い、ドコモの料金もこのイオン・カードで引き落としています。

えーと、「イオンカード」と、「OMC・JCBカード」、2枚のカードという
意味ですよね?
イオンもOMCも、ポイントをJALのマイルに移行することはできます。
(JALホームページ→JALマイレージバンク→暮らしでマイルをためる→
クレジットカード→ポイント移行、より)
でも提携カードによって、ポイント移行ができなかったりする場合も
ありうるので、直接カード会社に聞いたほうが確実ですね。

ホントにいつも、ご迷惑かけてすみませんです。
こちらこそ、今後ともよろしくお願い申し上げます。
by じゅめいむ (2007-05-06 23:56) 

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