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マイルの基礎講座(2) [基礎講座]

*2007年春の情報です。

提携グループとマイルの有効期限

皆さんこんにちは。「マイルの基礎講座」第2回目の開講です。

昨日の「マイルと陸マイラー」は、いかがでしたでしょうか。
マイルの世界のほんの触り、ガイダンス的な説明に終始しましたが
今日からは、いよいよ実践的な話が始まります。
いきなり、説明が難しくなり、読んでいて頭がこんがらかる箇所もあるでしょうが、
じっくり読み込めば大丈夫、のはず。
どうしてもわからない点がありましたら、お気軽にご質問、
またはご感想やご意見なども頂戴できるとありがたく存じます。
ツッコミも大歓迎!(でも、できればお手柔らかに…ね)

第1回目でも書いたように、飛行機に乗ったり、提携会社のサービスを利用することで
「マイル」と称するポイントがたまり、そのマイル数に応じて無料航空券をはじめ、
座席のアップグレードや商品券、記念品などの特典が提供されるのが
いわゆる「マイレージ・プログラム(マイレージ・サービス)」と呼ばれる
ポイントサービス。このマイレージ・プログラムを導入している航空会社は
昨年の時点で、全世界で70社以上という話も聞いたことがあります
(意外と少ない、という感じも個人的にはしてますが)。

当初は各社とも「自社の飛行機を利用した場合のみ」と、囲い込みに近い
サービスが展開されてましたが、各社間の顧客獲得競争が激しくなるにつれ
ほかの航空会社と提携し、その航空会社に乗った場合でも、自社のマイルとして
ポイントがたまる、というようにプログラムの内容が変更されていき、
さらに別の航空会社とも提携して、その航空会社でも同様に…を繰り返していった結果
世界の航空会社は、大きく以下の3つの提携グループに分かれるようになりました。

スター アライアンス
エア・カナダ、ニュージーランド航空、全日空(ANA)、アシアナ航空、
オーストリア航空、ブリティッシュミッドランド航空、LOTポーランド航空、
ルフトハンザ ドイツ航空、スカンジナビア航空、シンガポール航空、南アフリカ航空、
スパンエア、スイスインターナショナルエアラインズ、TAPポルトガル航空、
タイ国際航空、ユナイテッド航空、USエアウェイズ

スカイチーム
アエロフロート、アエロメヒコ、エールフランス、KLMオランダ航空、アリタリア航空、
コンチネンタル航空、チェコ航空、デルタ航空、大韓航空、ノースウエスト航空

ワンワールド
アメリカン航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、キャセイパシフィック航空、
フィンランド航空、イベリア航空、日本航空(JAL)、ラン航空、
マレブ・ハンガリー航空、カンタス航空、ロイヤル・ヨルダン航空

いずれも2007年4月現在の加盟会社で、「アソシエイト・メンバー」(正会員ではなく、
準会員的なメンバー)や「リージョナル・メンバー」(地域航空会社)、
および加盟予定の航空会社を除きます。

なお、この提携グループのことを、正式には「航空連合」、英語だと「アライアンス」
(同盟)といったりしますが、一般のかたですと「アライアンス」と
「スター アライアンス」を取り違えかねないため、ここでは「提携グループ」という
呼称を便宜的に使わせていただきます。

「飛行機に乗ってマイルをためる」場合、同じ提携グループに所属していれば
他社の飛行機に乗った時でも、自分が参加しているマイレージ・プログラムの会社の
飛行機に乗った時と同じようにマイルがたまるというのが原則です。
例えば、A社とB社が同じグループに所属していて、A社のマイレージ・プログラムに
登録している人が、B社の飛行機に乗った場合でも、マイルが加算できるということです。
この場合、マイルはあくまで自分の登録しているプログラム、A社のマイルとして
加算されます。また条件によっては、同じ提携グループであっても
マイルが加算されなかったり、同一航空会社の同一路線、同一クラス(運賃)であっても
登録しているマイレージ・プログラムにより加算マイル数が異なる場合もあります。

「マイルを特典航空券に使う」場合も、同様のこと。
A社とB社が同じ提携グループに所属していれば、A社のマイレージ・プログラムに
登録している人は、マイルをためてB社の特典航空券を手に入れることもできます。
ただし、例え同じグループであっても、自分の会社の特典航空券を獲得する場合に比べ
一定の条件が課せられたり、より多くのマイル数が必要になる場合もあります。

とにかく「ためる」「使う」いずれにしても、他社の航空便が関わるものであっても
自分の登録しているマイレージ・プログラムの規定や細則が適用されますのでご注意を。

あと注意しておきたいのが、以下の2点。

たとえ同じ提携グループに所属している航空会社であっても、異なる会社の
マイレージ・プログラムにあるそれぞれのマイルを、合算することはできません。

たとえ同じ提携グループに所属している航空会社であっても、いったん1つの会社の
マイレージ・プログラムに入ったマイルを、他社のマイレージ・プログラムに
移行することはできません。

特に後者は、「マイルを航空会社以外のポイントに移行」というサービスも
ないわけではないので、それを経由して…というのも一見、可能なように思えますが
実際に移行ルートを探そうとしても、さまざまな壁があって、航空会社間の
マイルの交換は、できないようにしている、というのが現状のようです。

それから追記事項としまして、航空会社によっては提携グループ以外の航空会社と
個別に提携関係を結んでいるケースが多々見られます。
例えばJALはこの4月にワンワールドに加盟しましたが、それまで提携関係を結んでいた
エールフランス(スカイチーム)、エミレーツ航空、香港ドラゴン航空とは
提携を解消することなく、引き続き同じように搭乗でJALのマイルとしてため、
またJALのマイルを、各社の特典航空券に交換することができます。

ANAについても、中国国際航空、マレーシア航空、カタール航空、上海航空、
ヴァージン アトランティック航空の各社と提携し、それぞれの会社の搭乗で
ANAマイルがたまり、またANAマイルで各社の特典航空券を得ることも可能です。

さていよいよ、これからは「果たしてどの航空会社のマイレージ・プログラムに
登録するのがいいのか」について、お話をいたしましょう。

その前に、考えておかなければならないことがいくつかあります。
特に「マイルの有効期限」には、注意しなければなりません。

マイルには普通、有効期限が設けられ、その日までに使わないと
せっかくためたマイルが失効してしまうというもの。
JAL、ANAは2社とも、加算日の年の、翌々年の12月31日(最大3年)が有効期限。
なかには、無期限(条件付きも含む)というノースウエスト航空やコンチネンタル航空、
大韓航空やアシアナ航空などの航空会社や、
18カ月に1度のマイル加算または使用で、さらに18カ月期限が延長される
ユナイテッド航空のような航空会社もあります。

そう考えると、飛行機以外でマイルをためる「陸マイラー」にとっては
マイル無期限の航空会社のマイレージ・プログラムがおすすめのような気がしますが
(実際、そうアドバイスしている達人さんも大勢いらっしゃいます)
陸マイラー歴約7年、JAL・ANA・ノースウエスト航空の3社のプログラムに参加し、
利用してきた経験からいわせていただきますと、日本在住者であれば、陸マイラーにこそ、
JAL・ANAといった日系航空会社のマイレージ・プログラムを、おすすめしたいのです。

なぜなら、これらの日系航空会社は、外資系に比べて提携パートナーが多く、
日常生活でマイルをためるチャンスが圧倒的に多いからです。
電子マネーや携帯電話でマイルが積算できるサービスも、日系のほうが充実。
マイルが通常よりお得にたまる日本在住者向けキャンペーンも当然のごとく、
日系航空会社の圧勝、という感じ。

そして特典航空券として使う場合でも、特に欧米線などの遠距離路線において
日系航空会社のマイレージ・プログラムのほうが、特典航空券に換えるための
必要マイル数が少なくて済むという実情があるのです。
さらに日系航空会社は、「ディスカウント」や「減額」と銘打って
通常より少ないマイル数(通常の1~2割引、場合によっては半減近くになることも)で
特典航空券に交換できるキャンペーンを、しばしば行なっていたりしますから
お得に旅行ができるという点でも、見逃せないのです。

特に、年に1回は大手航空会社の国内線を利用し、
JALカードやANAカードなど、航空会社提携のクレジットカードをすでに持っている、
あるいは持つ余裕がある人には、日系航空会社のプログラムが一押し。
通常の2倍(以上)マイルがたまる加盟店やキャンペーンなどをうまく利用することで、
ごく普通に生活していても、3年で国内線往復(15,000マイル)は無理なくたまりますし
もう少し頑張ってハワイ往復(40,000マイル)を実現するのも、
たとえバリバリの陸マイラー生活を貫いていたとしても、夢ではありません。

3年という縛りがどうしてもイヤ、JALカードやANAカードを新たに持つ余裕はない、
とおっしゃるかたには、ノースウエスト航空やユナイテッド航空などもいいでしょうが
陸マイラーで特に「無期限」のプログラムだと、マイルをためるモチベーションが
どうしても上がらないのも事実。目標をしっかり立てて、たまにでいいですから
何らかの形で、コツコツとマイルを積み立てていくというのが大切になってきます。

おすすめの航空会社など、具体的なアドバイスは第4回・第5回の講義で行なう予定。
次回の第3回では、クレジットカードの話を中心にさせていただきたいと思います。
それでは、今回はこの辺で。お疲れ様でした!!


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ぶんこ

こんにちは
具体的になってきたとたん、やっぱり判らなくなってきました。
グループどうしで、マイルに互換性が無いのもある?
それって、何の為のグループなのでしょうか?
今まで、ツアー以外では安チケットだったので、個人旅行にも
かかわらず、チケットは団体扱いなので、マイル申請を
したことがありません。
マイルを貯めるには、先は長そうですね。
by ぶんこ (2007-04-30 12:24) 

じゅめいむ

ぶんこさん、いつもコメントありがとうございます。
返事が遅くなって、毎度申し訳ございません。

>グループどうしで、マイルに互換性が無いのもある?
>それって、何の為のグループなのでしょうか?

これは、「同じ提携グループであってもマイルが加算されなかったり」
という箇所に対してのご質問ですよね?
ちょっとわかりにくい書き方ですみませんでした。

そうですね。例をあげますと、ANAとシンガポール航空は
同じ「スターアライアンス」グループに加盟してますが、
ANAマイレージクラブの会員が、シンガポール航空の飛行機に乗る場合、
ビジネスクラス以上とか、エコノミークラスでも正規割引運賃だと
マイルはちゃんと付きますが、包括旅行運賃といわれる運賃、
具体的には、ツアーの団体運賃とか、「格安航空券」といわれる航空券で
乗る場合は、マイルは付かないということなんですね。

また同じく「スターアライアンス」メンバーであるエア・カナダや
スカンジナビア航空の場合も、「一部の割引率の高い運賃」、
例えば、旅行代理店がキャンペーンなどで、常識では考えられない
くらいの激安料金で販売する航空券で乗る場合は、やはりマイル加算の
対象外ということなんです。
だから、「提携してる」といっても、運賃や路線によっては
マイルが付かないこともある、ということであって、大部分の場合は
提携航空会社に乗っても、ちゃんとマイルが付きますよ。
なかにはツアーでも格安航空券でも、100%マイルが付きます、という
ことを売り物にしている航空会社もあります(アメリカ系など)。

>今まで、ツアー以外では安チケットだったので、個人旅行にも
>かかわらず、チケットは団体扱いなので、マイル申請を
>したことがありません。

これも一概にはいえないんですが、ひょっとして「マイルが付く
可能性のある」航空券の場合であったことも、考えられますね。
とにかく、こういうのは個々のケースで異なりますので
心配であれば、航空券を買った航空会社や旅行代理店で
「マイルは付きますか?」と、尋ねてみるのもいいでしょう。
(マイレージをためてる人口は結構多いので、旅行代理店でも
こういう質問は珍しくないようですよ)

私はこのところ専ら「海外へは、特典航空券で行く」ばっかりですので
「飛んでマイルをためる」分野は、はっきり言って弱いんです。
これで良かったでしょうか? 本当にどうも、すみませんでした。
by じゅめいむ (2007-05-01 11:27) 

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