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マイルの基礎講座(9) [基礎講座]

*2007年春の情報です。

マイルを特典に交換する

こんにちは。いよいよあと2回を残すだけとなりました「マイルの基礎講座」。
でも何か、自分でも思ってたんですけど、いつにも増して長文になってしまい
初心者向けの基礎講座、というよりは、一大データベースのようになってしまいました。
これも思いこんだら、とことん突き詰めてしまう自分の性格
(その一方で凝り性のわりに、飽きっぽいところもあったりするのですが)が
なせる技なのかもしれませんが、とにかくあと2回、おつきあいください。
このシリーズが終わりましたら、いつものブログに戻りますので
(といっても、いつもの記事も長文のクセが抜けないんですよね。スミマセン)。

さて常日頃から私、「なぜマイルをためるのか?」という質問に対し
きっぱりとこう答えてるんですよ。「正々堂々と、大手を振って海外に行くため!」
これまで国内専門で仕事をしてきたせいか、海外取材の依頼もなく
かといって好きな時に大っぴらに渡航するだけの(主に金銭的な)余裕もなく。
てなわけで、有効期限が決まっているマイルを盾に「これだけたまってるんだから、
どうしてもこの時期に旅行しなきゃならない」なんて、口実にすべく、
マイル集めに精を出してる、という理由もありますが。
本音はやはり、旅行へ行きたいから。特に海外鉄道研究会という趣味の会に
所属していることもあって「海外の鉄道に乗りたい」という思いはいつも抱いており
その夢を実現するために、マイルをうまく積算し、そのうえで上手に使おうと
努力は重ねているつもりで、その熱意が、ブログに結実したともいえるでしょう。

達人さんの中には、いつの間にか何十万マイルものマイルがたまってしまい
使うよりも「大量にたまっているその状況」に満足してるかのような人も
いるみたいですが、私にとって、そういうのは信じられない。モッタイナイです。
やはりマイルは、最終的には旅行をするのに使うのが本筋ではないかと思うのです。

先にも書いたように、マイルには通常、一部の航空会社を除き「有効期限」というのが
設けられ、期限にまで使う(すなわち、特典に交換する)ことをしなければ、
有無をもいわさず、そのマイルは失効してしまうのです。
「期限があるのはマイラーにとって不便だ」と嘆く人たちも少なくありませんが、
逆に期限が設けられていることで、うまくマイルを貯め、お得に使おうとするコツ、
いわゆる「裏技」や、「マイルの達人」が生まれる土壌にもなったのかもしれません。

「マイルから交換できる特典」として、誰もが真っ先に思い出すのが航空券でしょう。
無理もないですよね。もともと飛行機によく乗ってくださるお得意様向けに
航空会社が創り出したサービス・プログラムの「景品」ですもの。

日本の航空会社の場合、代表的な2社(JAL・ANA)のプログラムとも、
マイルを自社の航空券に換える場合の通常のレートは、以下のようになっています。
(いずれも日本発着、国内線は普通席、国際線はエコノミークラスを往復利用の場合)

15,000マイル…日本国内、韓国

20,000マイル…東アジア(中国・香港・台湾・フィリピンなど)、グアム

35,000マイル…東南アジア(タイ・シンガポールなど)、南アジア(インドなど)

40,000マイル…ハワイ、オセアニア、モスクワ

50,000マイル…北米・中米(アメリカ合衆国、カナダ、メキシコなど)

55,000マイル…ヨーロッパ

80,000マイル…南米

航空券は片道だけの利用でも、往復分のマイルが必要となりますのでご注意を。
また同じ提携グループであっても、別の航空会社のマイレージ・プログラムの場合、
あるいは別の航空会社の飛行機を利用する場合、同じ路線・同じ座席クラスであっても、
交換に必要なマイル数が異なる場合があります。よく確認のほどを。

概して日本の航空会社のプログラムは、ほかの外資系のそれに比べ、
特典航空券に交換するマイル数が、少なくて済む感じです(特に欧米線など長距離路線)。
そればかりでなく、日系の場合、時折不定期に「ディスカウントマイル」とか
「マイル割引」などと称し、通常のレートからかなりお得なマイルで交換できる
(例えば、ヨーロッパに30,000マイル~44,000マイルで行けるような)インターネット
限定のキャンペーンが実施されていて、私が日系のプログラムを強く推す
要因にもなっているのです(外資系で日本在住者向けに同様のキャンペーンを
行なってるという話は、ほとんど聞いたことがありません)。

この「マイルが減額される」キャンペーン、最初に行なったのはJALと記憶してます。
2002年の1月から2003年の秋頃まで、毎月のようにJALから案内メールが届き、
12,000マイルでグアムやサイパン、20,000マイルでサンフランシスコやラスベガス、
25,000マイルでホノルル、30,000マイルでニューヨークとかヨーロッパ各都市など、
対象路線や搭乗日(だいたい2カ月後)を限定。現在は就航してない都市も含め、
1週間くらいの申し込み期間のうちに申し込むと、抽選で特典航空券が
ゲットできるというものでした(私は2002年秋「20,000マイルでラスベガス」に申し込み
見事当選しましたが、諸事情により泣く泣く旅行は断念、マイルは返してもらいました)。
なぜかホームページでは大々的に宣伝されることもなく、マイレージ会員に
メールでのみ案内。指定されたページにログインのうえで、このキャンペーンページが
見られるというものでした。いわば会員だけが味わえる極秘(?)情報だったんですね。

ところが2003年の秋に、突然ANAが「マイレージ会員1,000万人突破」だったかで、
国際線全路線を対象に「マイルが2割引になる」キャンペーンを実施。
この情報はホームページや印刷物でも公開されることになり、あわてたJALが
やはり一般公開の形で、ANAと同じ2割引キャンペーンをぶつけることとなりました。
ANA一本やりだったダンナは、このキャンペーンのお陰で、44,000マイルでパリに
行くチャンスをゲットし、また私は、当時ANAマイルはあまり熱心に集めてなく
最低限の15,000マイルで韓国へ行く予定でしたが、キャンペーンで方向転換、
16,000マイルで香港へ行くチャンスを獲得。いずれも実現の運びとなりました。
その一方で、同じく2割引の32,000マイルでゲットしたJALのケアンズ
(オーストラリア)線は、やはり諸事情でまたまた、キャンセルの憂き目に。

明けて2004年。JALが秘密に行なっていた「ディスカウントマイルキャンペーン」は
ぱったり途絶え、前年と同じ時期に、またまた2割引キャンペーンを行なったのみ。
ANAに至ってはマイル割引キャンペーンはまったく行なわれず、今度はJALのほうで
44,000マイルをロンドン往復航空券に交換したのですが、
ちょうど旅行を予定していた時期に、ロンドンでテロが勃発。
どうしても行くと家族を説得する自信はなく、これも諦める羽目に。
44,000マイルのうち、前年末で失効していた12,000マイルを引いた分のマイルは
戻ってきましたが、文字通り大量のマイルが、空の彼方に消えてしまったのです。

翌2005年。ANAは相変わらず、マイル割引キャンペーンの類はなし。
一方JALのほうは、また不定期にではありますが、ディスカウントマイルキャンペーンが
復活し、その一方で2割引キャンペーンも、3年連続で実施されることに。
しかしラスベガス、ケアンズ、ロンドンといずれもJALでは実現しなかった
特典航空券による旅行。当時は60,000マイルほど所有してましたが
またキャンセルするかもと不安になり、やむなく失効マイル数ギリギリの20,000マイルを
「JAL利用クーポン」に交換することで、失効マイルの処理を済ませました。

昨年(2006年)は、この「マイル割引キャンペーン」に、大きな動きがあった年でも
あります。まず2003年秋以降、それまでなりを潜めていたANAが
「インターネットマイル減額キャンペーン」と称し、アジア路線を対象に
通常より少ないマイル数で特典航空券がゲットできるキャンペーンを、突如復活。
近距離路線ばかりでしたが、ビジネスクラスもかなり大幅にマイル割引されること、
またなんといっても、旅行シーズンの7~8月を搭乗の対象にしていたことで、
ANAマイラーの大きな注目を集めることになりました。

それ以降もANAは、9月、11月上旬~12月上旬、そして今年1月~4月の搭乗を対象に
マイル直前割引キャンペーンを断続的に行なっています。
特に2006年11月以降はアメリカ路線が加わり、また2007年4月までのキャンペーンでは
同時期に、スターアライアンスを中心とした提携航空会社についても、
マイル20%OFFキャンペーンを実施! かなり選択の幅が広がりました。

その一方でJALは、ディスカウントマイルキャンペーンこそひんぱんに行なってたり
しましたが、恒例のマイル2割引キャンペーンは、1割引にトーンダウン。
かつては「マイル割引キャンペーンならJAL」だったのに、いつの間に立場は逆転。
2007年4月のワンワールド加盟を機に、JALの逆襲が待たれます。

現在行なわれてる、マイル割引キャンペーンについては、
ANAは2007年3月27日のブログ、JALは2007年4月21日のブログをご覧ください。
さらに詳細を知りたければ、各社のサイトを参照くださいね。

それにしても…自分で書いてて思ったのですが、正直いって私は、
「マイルをためる」より、「マイル割引のキャンペーン情報」に
夢中になってる感があって(笑)。同じ行くなら、少しでも得したい、と思うのは
当然のことかもしれません。

これだけでかなり長くなってしまいました。そのほかの特典のことを。
まず、特典航空券と並んでポピュラーなのが、国際線のアップグレード特典。
(国内線の場合、普通席から上位クラスへのアップグレードは、特典としては
設けられていません)
もともとの座席クラス分の航空券代は必要ですが、それでフライトマイルが
加算されるため(特典航空券では、フライトマイルは加算されません)、
旅慣れた人には、航空券よりもアップグレードのほうが好まれるようです。
アップグレードについてもキャンペーンで、必要マイルが減額されたり、
また片道だけの利用もOK、になる場合もあるようですが、いずれにしましても
最新情報は、各社のサイトをご覧になることをおすすめいたします。

航空券やアップグレード以外の特典だと、昔からある利用(クーポン)券とか、
記念品などが知られてますが、最近ではANAの、電子マネー「Edy」ギフト
(10,000マイル=10,000円分)など、いろいろな場所で飛行機・旅行以外の
用途にも使える特典に、人気が集まっているようです。

また最近では、提携パートナーのポイントに交換できる特典も充実。
JALは、JR東日本、東急、小田急、伊予鉄道、関西PiTaPaの各鉄道関係機関や
ローソン、JTB、Yahoo!の各ポイントにマイルを交換でき、
ANAではみずほ銀行、ティーポイント、PiTaPa、イトーヨーカドーの各ポイントに
マイルを交換できる特典が用意されています。
ただしいずれの場合も、対象となる提携カードが限定されたり、各提携先の
会員にも登録している必要があるなど、交換には一定の条件が課せられていますので
マイル移行を希望する場合は、よく確認しておきましょう。
また現在のところ、その提携先を経由して、別の航空マイレージ・プログラムに
移行することはできないようですので、念のため。

日系航空会社に比べ、外資系は日本在住者向けの特典は、バリエーションに
乏しい気もしますが、その中で例外といえるのが、英国に拠点を持つ
ヴァージン・アトランティック航空。
「日本だけで使える特典」というのが用意され、日本にあるレストランや
ホテル・旅館宿泊、ワインセット、ヘリコプタークルージング、エステ、
ブーケのフラワーアレンジメントなど、種類はいろいろ。
なかでもヴァージンらしいと思うのが、それぞれ14,000マイルで交換できる
「TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ プレミアスクリーンチケット4枚」、
「ヴァージン メガストア10,000円分商品券」、
「ヴァージン カフェでのお食事券10,000円分」といった特典の数々。
東京-ロンドン往復で、エコノミークラス12,440マイル、
プレミアムエコノミー18,660マイルが加算されるので、ちょっと頑張れば
これらの魅力的な特典がゲットできますね。

はてさて、連休は一応、今日で終わりですが(私の仕事は10日から)、
明日の最終回では、今までのまとめというか、自分の体験をもとにして
「マイルと長く付き合っていくコツ」のようなものを伝授したいと思います。
でも、あくまで主観なので、参考意見としてみておけばいいでしょう。

それでは、明日もお楽しみに!? お疲れ様でした!!


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