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2014春電子マネーつれづれ(1)フェリカをイオンが買収!? [電子マネー・QRコード決済]

消費税率8%時代に突入した、2014年4月。
ブログに書きたいなと思うネタはたくさんあったのですが、平日は仕事があって
帰宅後、充分に時間がとれなかったり、疲れが溜まってすぐ眠くなったり。
週末も雑用があったり、体調を崩しがちだったり、なかなか更新できませんでした。

そして、せっかくの連休も静養しているうちに、もう終わりが近づいてきましたが、
今ごろになって、これまで書きそびれていた、特に電子マネーに関するもろもろの話を
書いていこうかな、と思い。

本日から4回にわたり、「2014春電子マネーつれづれ」と題し、この春、電子マネーに
かかわるニュースで気になったものを、個人的見解を交えて紹介したいと思います。
*必ずしも連続で紹介するとは限りません。あらかじめご了承ください

まずトップバッターは、2014年4月に手に入れた電子マネー情報のなかで
最も衝撃的だった、表題の「フェリカをイオンが買収!?」について。

ちなみにフェリカとは、ソニーが開発した非接触ICカード技術方式のこと。
鉄道のきっぷのICカードや、買い物に使われる電子マネーはもとより、
航空搭乗券(ANAのスキップサービスや、JALのタッチ&ゴーサービスなど)や
学生/社員証、ポイントカードなど、高いセキュリティを保ちながら
高速でデータをやりとりする必要があるシーンで幅広く使われています。

楽天Edyをはじめ、Suicaなどの交通系ICカード、さらに流通系のnanaco、WAONなど
日本国内に普及している電子マネーのほとんどすべてが、このフェリカ方式を
採用しているといっても過言ではなく、事実、フェリカは日本の電子マネーシステムを
終始リードする形で発展してきました。

それが。さる2014年4月11日付の日経新聞朝刊を見ますと。

イオン、ソニー系を買収
電子マネー、ワオンの用途拡大
診察券や学生証 生活の隅々に

なんてタイトルの記事がありましたもん、ビックリしましたよ。

「いや~、Edyがソニーから楽天傘下に移ったのも衝撃だったけど
まさか、フェリカそのものが、親元のソニーを離れるなんて!」

もっとも記事をよく読むと、今回イオンが買収したのは
フェリカポケットマーケティング(FPM)という、フェリカを利用した地域活性・
マーケティングソリューションの提供を行なう会社であって、
フェリカの技術部分(たとえばデバイス・OSの開発・製造・販売に関するライセンス事業、
フェリカを用いたサービスを展開する事業者向けのプラットフォームの運営事業など)は
これまでどおり、ソニー傘下のフェリカネットワークスが行なうようです。

で、買収によって何が変わるかというと、具体的には、ソニー子会社時代にFPMが行なってきた、
商店街や公共施設などへの独自ポイントや会員認証サービスの提供を、
イオンでは、自社が運営する電子マネー「WAON」を活用して、展開しようというもの。

すなわち、かつてはソニー直轄だったEdyが担ってきた役割が、WAONに取って代わるというわけ!

商店街のポイント、診察券、学生証、スポーツチームのファンクラブカード、図書館の利用カード、
銭湯の入浴券、ボランティアの履歴カード…など幅広い用途に対応、
かつ、複数のサービスを1枚にまとめて、何枚もカードを持ち歩かなくても、
「WAON」1枚で、生活を便利に楽しめるようになる、のが狙いでしょう。
*ちなみにフェリカカード1枚で、最大20のサービスを提供できるそうです

じつは私、WAONの台頭は、最近体験したふたつのことで、うすうす気づいていました。
ひとつは、3月に母の墓参りで東北自動車道を利用したとき。
途中のサービスエリア(SA)に置いてあった飲料自販機で、WAONが使えるようになっていました。

じつは高速道路のSAとかPA(パーキングエリア)って、以前から、後払い式電子マネーの一種である、
Visa Touch/Smartplusが使える自販機が備えられていたのですが。
*Visa TouchとSmartplusは名称が違っても、機能はほぼ同一です

車を運転する人には馴染みがあっても、それ以外の人への普及率や知名度は
今ひとつという感もあった、Visa Touch/Smartplus。
2013年1月に、Visa Touch/Smartplusの新規入会受付が同年3月で終了することが発表され、
さらに既存会員についても、モバイルVisa Touch/Smartplusについては
2014年6月30日でサービスが終了されることが発表されています。
*カード型は記載の有効期限まで使えるというけど、やはり、風前の灯火かな

Visa Touch/Smartplusがサービス終了したら、せっかく「高速でも電子マネーが使える!」と
いうことで置いてあった自販機、いったいどうなるのと思ってたら
3月に東北道SAで見た自販機では、Visa Touch/SmartplusとともにWAONにも対応の旨、表示が。

そこで、手持ちのJMB WAONをタッチしたら、ちゃんと「ワオン!」と鳴き声がして
無事にドリンクも買えたっていうわけ。
これからは高速道路SA/PAの自販機や、さらには食事コーナーの券売機などでも
プリペイド式のWAONが使えるようになっていくんですかね。

そしてもうひとつは、こないだ連休中に行った、あの東京国立博物館で
WAONが使えるようになっていたこと!
Suicaなどの交通系電子マネーが使えるのは知ってたんですけど、なんと、WAONまで。
*ほかにiDも使えるようです

こちらも、手持ちのJMB WAONを、有人チケット売場の読み取り機にタッチしたら
かなり大きな「ワオン!」の吠え声が響き、無事にチケットが手元へ。
*自動券売機には対応してないようです

ただし、あとでレシートをよく見たら、JALのマイルは付かなかったみたいですが。
*一般的なWAONカードで、WAONポイントが付くかどうかは未確認

それはともかく、WAONの公式サイトで検索してみても(検索のしづらさは相変わらずですが)、
いろんなところでWAONが使えるようになってるみたい。

こりゃあかつてのEdyのように、全国隅々までWAONが広がっていくのかな。

もっとも、WAONの弱点というか、弱みといっていいのが
どうしても、「イオン専用」の電子マネーという印象をもたれやすいこと。
実際、日本最大規模の決済総額を誇るWAONなんですが、イオンのグループ内での
利用が9割を占めているとか(日経記事より)。

日経記事によると今後は、イオンの店がない地域にもきめ細かい営業を図り
2016年度にはWAONが使える場所を、現在の2倍の30万カ所、
決済総額も2013年度の2倍の3兆円にまで引き上げたい考えとか。
いわば、かつてのEdyが担ってきた電子マネーの代名詞としての地位を、
虎視眈々と狙っているのでしょうか。

でもね。汎用性の高いEdyと違って、WAONには流通グループの「壁」があるはず。
だって、どう考えても、WAONがセブン-イレブンとかイトーヨーカドーとか
デニーズなどで使えるようになる日は、決して来ないでしょう?

そのへんの問題がクリアにならないと、なかなか難しいんじゃないかな。
まあ、でも、今のところJALカードでチャージによるマイルが付くサービスが続いている
JMB WAON持ちの自分としては、もちろんWAONの普及は大歓迎だし、
応援したいと思ってるんですけどね。


お読みくださいましてありがとうございます。次回もお楽しみに。
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