SSブログ

2012年電子マネー展望(3)nanaco [電子マネー・QRコード決済]

皆さんこんにちは。元祖・鉄子でもあり、「電子マ姐(ねえ)さん」としても売り込みを
図ろうとしているトラベルライター兼、電子マネー研究家・岩間昌子です。

新年特集「2012年電子マネー展望」3回目に取り上げるnanaco(ナナコ)は、
セブン-イレブンやイトーヨーカドー、デニーズ、あるいはそごう/西武の食品売場といった
セブン&アイグループのお店を中心に使える流通系電子マネーのひとつですが
このnanacoが、昨年後半から今年にかけて、次々にサービスの新設や改良を行なっており
2012年最大の注目すべき電子マネーといってもいいほどに。

まずは2011年9月、「nanacoポイントクラブ」を創設。
それまでも、JCBのOki Dokiポイント、Yahoo!ポイント、東京メトロのTo Me CARDのメトロポイント、
セゾンカード・UCカードの永久不滅ポイント、Gポイントなど
さまざまなポイントからnanacoポイントへの交換が可能でしたが
それらのポイント交換サービスを総称して「nanacoポイントクラブ」としてまとめ、
提携先とのポイント交換が、いっそう便利になりました。
「nanacoポイントクラブ」誕生後も新たに、三井住友カードのワールドプレゼントや
SBIポイントから、nanacoポイントへの交換が可能になっています。
*しかし、圧倒的に「提携先ポイント→nanacoポイント」の流れのほうが多数派で
その逆は「nanacoポイント→Yahoo!ポイント」しかないんですよね、いまだに

次いで2011年11月15日には、それまでのアイワイカード(2011年7月より順次「セブンカード」へ
切り替え)に加え、ミレニアム/クラブ・オンカード、JCBカード、セゾンカード、UCカード、
三井住友カード、VJAグループカードでもnanacoへのクレジットチャージが可能に!
(いずれも、一部提携カードは対象外)
*ただし、「身内」のアイワイカード・セブンカードを含め、クレジットチャージで
そのクレジットカードのポイントをためることは、原則としてできません。
nanaco使うときにnanacoポイントがたまることしか期待できないとは…

その半月後の2011年12月1日からは(ほかの主要電子マネーよりやや遅れましたが)
Andoroidスマートフォン版nanacoモバイルアプリが登場。いうなれば、nanacoも
スマホに対応するようになったわけです。

そして、2011年12月13日に発表されたプレスリリースでは、2012年3月13日より、

1.チャージ上限額を現行の29,999円から、50,000円に引き上げ
*1回のチャージ上限額29,999円は変更なし

2.nanacoポイントを、nanaco電子マネーに交換するときの交換手数料が無料に
(従来は1%)

3.会員資格の期限「5年で失効」を撤廃、無期限に変更

と、サービスの大幅な改良が実施される予定です!

思えば、マイルに交換するという意味ではあまりメリットが見いだせない電子マネーのためか、
当ブログを含めマイラーさんたちのブログでは、nanacoを取り上げてる人はほとんどいないという現状。
実際私だって、nanacoカードは持ってますが、最近はまったく使ってません。
だって、nanacoお膝元のセブン-イレブンも、今はEdyとかクレジットカードが使えますから、
そちらを使ってマイルや、マイルにつながるポイントをためるほうが効率がいいもの。

ただですね。各種統計調査によると、nanacoの人気は思った以上に高くて
実際の電子マネー利用率、あるいは利用者数とか決済金額とかみると
結構nanacoって、ほかを抑えて1位、なんてランキングになることも珍しくなく。
私なんか逆に「えっ、なんでnanacoって人気あるの? 限られた店でしか使えないし
マイルもなかなかたまらないのに」と、不思議に思ったりします。

でも冷静に「nanacoの人気」を分析してみると、まずひとつにはポイント還元率が
税抜きで100円につき1ポイントと、電子マネーとしては破格の高さであること。
税込みだとおおむね105円1ポイントだけど、いずれにしても計算しやすいですよね。
それに例えばセブン-イレブンなどでは、ボーナスポイントキャンペーンとか
しょっちゅうやってるから、みるみるうちにnanacoポイントがたまるって楽しみも。

それから、上にも書いたように「nanacoポイントがほかのポイントに交換できるケースはほとんどない」
「クレジットチャージではクレジットカードのポイントは付かない」など
マイラーやポイントゲッターのかたがたに言わせれば、まことに物足りない電子マネーであることは、
否めないのですが。

一般のかたからみると、複雑でわずらわしいポイント交換システムとは無縁。
また、クレジットチャージでポイントが付く場合、どれだけお得なのかという計算をする手間もなく、
nanacoポイントの使い道がほぼ電子マネー(=セブン&アイグループの
店での買い物の割引)に限定されているという「わかりやすさ」が、かえって魅力に
感じられるのではないかと思うのです。

事実、セブン-イレブンでボーナスポイント商品の買い物を趣味にしている人がおりまして、
別にマイラーでもポイントに血眼をあげてる人でもないんですが
「ポイントをためて、好きなDVDを買うときの割引に使えるのが楽しみ」とのことで
ああ、これが「普通」にnanaco電子マネーに親しんでる人の典型かもしれないな、と。

先に述べたnanacoポイントのサービス改良などをみても、ほかのポイントをためてる人にも
便利になったかとか、ライバルのWAONのように、グループ外の店の利用でもポイントが付くかとか
(期間限定でnanacoでもグループ外店利用でのポイント付与サービスは行なってますが)考えれば、
疑問符を付けざるを得ないわけで。
*第一、セブン-イレブン以外のコンビニでnanacoが使えるようになる話はまったく聞きませんよね!?
(見込み薄というか)
*その一方で、今春から順次、ヨークマートやヨークベニマルでもnanacoが使えるようになるそうです

いわば、「内向き」の利用に徹したお得意様向けサービスは、より手厚くなっても
メインで利用しない人にとっては、相変わらず敷居の高い電子マネーのような…。
正直いって、そんな感じがするnanacoなのです。


よろしければいずれか、クリックお願いします。

にほんブログ村 その他生活ブログ 電子マネーへ      にほんブログ村 小遣いブログ マイレージへ       「ポイント・マイル」ブログランキング参加中
コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:特典・懸賞