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海外ツアー予約と格安航空会社の国内線-2011年11月6日付の日経から [旅行]

皆さんこんにちは。元祖・鉄子でもあり、「電子マ姐(ねえ)さん」としても
売り出し中のトラベルライター兼、電子マネー研究家・岩間昌子です。

本日付の日経新聞で見かけた、旅行・航空関係の記事を2本、自分の感想とともにご紹介します。


1.海外ツアーキャンセル料 90日程度前から 観光庁 多重予約防ぐ

まずは、日本経済新聞2011年11月6日付、一面にあった記事から。

海外ツアーキャンセル料 90日程度前から 観光庁 多重予約防ぐ

個人が海外ツアーの予約を取り消す際、キャンセル料の支払い義務が現在の
旅行30日前から、最大で90日程度前まで拡大する見通しだ。旅行業界を所管する観光庁が
来年度にも実施する方針だ。1人で複数のツアーを予約し、キャンセル料がかかる直前に
取り消す事例が増えていることに対応する。

すみません、私、旅行関係のライターやってるのに、「観光庁」というお役所が
正式にできていたこと、失念してました(3年前に発足していたんですね)。
*ちなみに私のPCの変換機能では「官公庁」が真っ先に出ますが、「観光庁」は登録されてません

それはともかく、「海外ツアーでキャンセル料が発生するのは1カ月くらい前からだから
それまでならスケジュールが決まってなくても大丈夫。早めに仮予約だけでもしておこう」なんて
考える人は多く、さらに万が一予約が取れなかった場合の安全牌を考えて、
いくつものツアーを二股、三股かけ持ち予約している人も多いようで…。
また旅行会社にとっても、それを見込んだ対応が常識化しているようなところもありました。

旅行商品の契約内容は、消費者保護の観点から観光庁がひな型となる「標準旅行約款」で
定め、大半の旅行業者は従っている。観光庁はこの約款を改定し、キャンセル料が
発生する範囲を現在の30日前(夏休みなどピーク時は40日前)から90日程度前に拡大。
旅行代金に対するキャンセル料率は、30日前で20%以内などとなっている現状より
低くする方向だ。

いやあ、それにしても、いきなり3カ月前からキャンセル料発生することになるなんて
いくら料率が低く抑えられるといっても痛い話ですね。どうしてこうなるんでしょう。

今回の見直しは、インターネットで手軽に複数の海外旅行の予約ができるように
なったことが背景にある。日本旅行業協会によると、海外ツアーのキャンセル率は
48.6%にのぼり、9割近くが負担を避けられる31日前までに取り消している。観光庁は
今回の見直しで多重予約が減るとみており、人気のプランやピーク時の予約がしやすく
なりそうだ。

しかし、半数近いキャンセル率が出ているなんて…! 確かに旅行業界にとっては
たまったもんじゃないですね。また、「1カ月までならキャンセル料なし」という制度が、
人気のツアーや繁忙期の予約が取りにくい原因となっているのも事実でしょう。
キャンセル料発生を3カ月前までに引き上げると、確実に多重予約は減るでしょうけど。

一方、予約のキャンセルが減少すると、旅行会社がツアー出発直前になって料金を
引き下げて募集するようなケースも減るとみられる。また、キャンセル料の発生を
90日程度前に広げると、スケジュールが変わったために思わぬ負担が生じる
場合も出てくる。

そう、もっと心配なのは、旅行会社を通して予約する人が減るんじゃないかということ。
間際で安くなるツアーを狙ってる人も少なくないのに、そういう人たちの需要に応えられるような
サービスは減ってしまいますし、3カ月前でもキャンセル料がかかるとなると、
早期予約は減っても、逆に旅行商品そのものを求める人々の流れが滞ってしまうのではないかと…
中をとって、2カ月(60日)前からキャンセル料発生というのが、
現実的な対応なんじゃないかと個人的には考えてます。


2.国内の空、格安航空離陸 拠点は成田・関空 中心地から距離、集客課題

こちらは同じ日の新聞の7面(企業面)に出ていた記事です。

国内の空、格安航空離陸
スカイマーク 座席数限定980円 全日空系2社 運航路線を決定
拠点は成田・関空 中心地から距離、集客課題

国内航空各社による航空料金の格安競争が始まった。スカイマークが成田空港を発着する
「成田シャトル」をスタート。全日本空輸が出資するエアアジア・ジャパンと
ピーチ・アビエーションの2社も路線を決めた。各社の拠点は成田空港と関西国際空港。
東京や大阪の中心地からの利便性に劣る空港へ、「格安」を武器に利用者を
ひき付けられるかが、定着のカギを握っている。

それにしても、ANAはピーチ・アビエーションについては、ほとんど宣伝してませんね。
世間にとっては「ピーチはANA系列」っていうのは、暗黙の了解になっているのに。
あと、成田と関空を「利便性に劣る」と決めつけているのも、個人的にはあまりいい感じのしない
表現かと…(事実かもしんないけど、人によっては成田や関空のほうが便利だよという人も
確実にいるはずで)

LCCは「ロー・コスト・キャリア」の略称。サービスを簡素化し、大手航空会社に比べ
おおむね3~7割安の運賃で人を運ぶ。豪カンタスグループのジェットスターが2007年に
関空-シドニー線を開設して以降、日本でLCCの運航が始まった。

以下は記事をそのまま引用ではなく、かいつまんで概略を説明します。
2011年10月30日、スカイマークが成田と札幌、旭川を結ぶ路線を開設したのが
「国内航空会社による国内線LCCが本格始動した」ことになるそうで、そういえば
「成田シャトルで1便あたり約20席を980円で提供」したのも話題になりましたよね。
980円は3カ月間の限定サービスのようですが、普通運賃でも大手の約半額とか…。

スカイマークは以降、2011年12月8日には那覇線、2012年には福岡線、神戸線を開設。
「成田発着の格安路線を一気に増やす」そうです。

一方、「全日空がエアアジア(マレーシア)と共同で設立したLCCの
エアアジア・ジャパンは来年8月から成田を拠点に札幌、福岡、那覇線を開設する」
そうです。これも、国際線接続をにらんだ計画なんでしょうね。

また、「同じく全日空系のピーチ・アビエーションは来年3月から関空を拠点に
札幌線を1日3往復、福岡線を同4往復運航」。さらに記事ではサラッと触れられてる
程度でしたが、「日本航空と豪カンタスグループ、三菱商事が設立したLCC
ジェットスター・ジャパンも拠点を成田に置く案が有力」とのことです。

これらのLCCの特徴は、拠点を成田と関空という、それぞれ羽田や伊丹に比べて
「東京や大阪の中心地からの交通アクセスは悪い」空港に置いていること。
もっともスカイマークの社長が、成田近隣の一千万超の人口の利用を見込んで、
「この人たちに利用してもらえれば十分に収支の合う路線になる」と述べているのに対し
大手航空会社側は、国内線LCCの定着を不安視する声も出ているみたいで…。

まあ、この記事の結びにもあるように、肝心なのは「中心部から離れた成田や関空への
誘客策を打ち出す」こと。価格面や内容面で魅力ある旅行商品はもとより、
もっと大事なのは、交通アクセスだと個人的にも思うので。

*もっとも、「国際空港でもある」羽田と、「国際線は基本的には飛ばない」伊丹を同列にして、
それぞれ成田、関空と比較しているのも少々疑問に思いますが。
また、特に地方空港で、韓国の仁川空港などを経由して海外へ向かう流れが
定着しつつあるということも、頭に置いておかないといけないような気もしますし


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