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交通系ICカード10種類、2年数カ月後に相互利用化へ [電子マネー・QRコード決済]

およそ3週間のごぶさたでした。
遅れている初めての自著の執筆、早く何とかしなければと思い
大みそかギリギリまでは、ブログをアップする予定はなかったのですが。

やはり、一昨日(2010年12月20日)出たこのプレスリリースを見た時に
書かずにはいられなくなりまして。

交通系ICカードの相互利用サービスの検討を開始しました

こちらは、以下の11事業者・団体の共同リリースとなってます
(原則として会社名などは通称・略称)。

JR北海道(PDF)
http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2010/101220-1.pdf

PASMO協議会

JR東日本(PDF8KB)
http://www.jreast.co.jp/press/2010/20101215.pdf

名古屋市交通局

名鉄

JR東海
http://jr-central.co.jp/news/release/nws000654.html

スルッとKANSAI協議会

JR西日本

福岡市交通局

西鉄(PDF)
http://www.nishitetsu.co.jp/release/2010/10_145.pdf

JR九州

概要は、以上の11事業者・団体が関わる、次に挙げる交通系ICカード10種類の相互利用
サービスについて、平成25年(2013年)春の実現を目標に検討を開始したとのこと。

JR北海道「Kitaca」
株式会社パスモ「PASMO」
JR東日本「Suica」
名古屋市交通局および名鉄「manaca(マナカ)」*2011年2月11日導入予定
JR東海「TOICA」
株式会社スルッとKANSAI「PiTaPa」
JR西日本「ICOCA」
福岡市交通局「はやかけん」
西鉄「nimoca」
JR九州「SUGOCA」

つまり、ここに挙げた交通系ICカードのいずれか1枚さえあれば、札幌から福岡まで、
全国の大都市圏を走る鉄道やバスのほとんどに乗れるようになるっていうわけ。

確かにこれは、画期的な話ですね。
現実、上記のICカードには、すでに複数のカードと相互利用できるようになっているのも
ありますが(最高はSuicaで、manacaとPiTaPaを除くここに挙げたすべてかな)、
何しろ、どれとどれが相互利用できるかなんて、覚えにくいことこの上なく。
「めんどくさいなあ、全部まとめて一つにしてくれればいいのに」という声は
あちこちから上がっておりました(正直、私自身もそう感じてました)。

何より不思議なのは、A社とB社が相互利用できて、B社とC社が相互利用できても
A社とC社が相互利用できるとは限らないケースが少なくないこと。
「おかしいなあ、技術的に難しい問題はないはずなのに。さては縄張り意識とかが
からんでるのかな」たぶん、そんな事情があるだろうとは推測できても
結局は、ユーザにとっては不便きわまりなく。
これでやっと、利便性が大幅に向上することになりますね。

10種類のICカードの相互利用が完成したあかつきには、お住まいの地域とかで
手に入りやすいICカード1枚を購入すれば、それでOK。
地元の店から遠くの鉄道まで、利用の可否をほとんど気にせずに使えるようになります。

また逆に、住んでる地域にこだわらず、自分にとって本当にお得で使いやすい
ICカードを選べるようにもなります。
この件についてのニュースやブログ記事のなかには、Suicaへの人気がいっそう過熱し
Suicaの一人勝ち状態がますます強まるのではないかと論じているものもありますが
いろいろと調べると、必ずしもSuica最強とは言いきれないところもありまして。

ひも付けできるクレジットカードや交換できるポイント・マイル、乗車ポイント制度、
お得なサービスの数々…ほかにも魅力的なICカードはたくさんあります。
むしろ今後は、相互利用の問題がひとまずクリアされることで、それ以外のところで
お互いが勝負できる土壌が整備されていくのではないでしょうか。

そうそう、マイルといえば。
この前の日曜日、JALの東京-大阪線を日帰りで往復しまして。
それもこれも、JALカード会員毎年初回搭乗のボーナスマイル2,000マイルを
得るためだったんです。
*それにしても、好きな飲み物が無料で飲めるのはやっぱりうれしいな(笑)

その時、大阪着は関空利用となり、JR大阪環状線の駅が最寄りという出先には
手持ちの「Suica定期券(にチャージされたSuica)」1枚で行くことができまして。
便利さを実感したわけですが。

帰りは伊丹発を利用。飲み屋の最寄りの大阪(梅田)駅からは、阪急電車から
大阪モノレールを乗り継いだわけですが、ここは現金を出さねばならなくて。
つくづく「せめて、PiTaPaがおサイフケータイのアプリになってたら
休眠中のモバイルSuicaを復活させ、あたかも1枚のカードのように利用するのに」と
なげいたものでした。

PiTaPaまで検討会メンバーになったとすれば、もう、携帯アプリなんていわなくても
いいわけですね(しかし、PiTaPaはほかのICカードと違い、後払い式ですから
いまのICOCAと同じように、完全な相互利用化は難しいかもしれませんが)。

あと気になったのは、まだデビュー前のmanacaがちゃっかりメンバーに入ってるのに
札幌市交通局のICカード「SAPICA(サピカ)」の名前は見当たらないこと。
うーん、Kitacaとの相互利用も、なかなか進まないようで…。

それとここに名前が挙がってない、その他の中小私鉄やバス会社、公営交通のICカードについても、
今回の発表を機に、検討会に加わろうという動きがあるかもしれませんね。
あるいは「ウチでもICカードを新しく発行しよう」とか。そういう気運が盛り上がるかも。

また、今回のリリースではあくまで交通機関への乗車について相互利用が進むという話。
駅の売店やコンビニなどでの買い物といった、いわば「電子マネー」としても
相互利用できるかどうかについては、もう少し待たなければならないかもしれませんが
大いに期待したいものです。

マイルの話をメインとしながらも、特に交通系の電子マネーの話題にも舵をきって
お届けしようと思っているこのブログ。
皆さんのなかにも、「相互利用が完成するまで、ICカードを持つのを待とうか」という人も
いるでしょうが、逆に「今からどれかICカードを準備して、2年数カ月後には
バリバリの使い手になろう」と決意したかたもいらっしゃるかもしれません。

そんな皆さんのためにも、今後ともつとめて、ブログ等で最新情報を発信していきたいと
思ってます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

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