消費税8%時代の電子マネー(3)楽天Edyの逆襲 [電子マネー・QRコード決済]
日本の電子マネーの元祖といわれ、かつては代名詞的存在でもあったEdy。
ところが、さまざまな電子マネーが誕生するにつれ、Edyの相対的な位置付けは下がる一方。
2012年に楽天グループ入りして「楽天Edy」と名称は変わりましたが、
各種の電子マネー調査結果をみても、他の電子マネーが順調に決済件数を伸ばしているにもかかわらず、
楽天Edyは頭打ち、または調査結果によっては「減少」と書かれているものもあるほど。
いったい、どうしてこんなことになってしまったんでしょう。
思うに、当初のEdyは多くのクレジットカードでチャージができたうえに
そのクレジットカードのポイントやマイルも付与されたりして、特にANAマイラーから
絶大なる支持を得ていました。Edyでポイントやマイルをお得に貯めるたくさんの
裏技も公開され、Edy専門の攻略本まで出版されたほど。
大勢のかたがEdyで貯めたマイルで、海外旅行を楽しんだりもしてました。
しかし数年前より、そんなEdy人気の過熱ぶりにブレーキをかける出来事が次々と。
大部分のクレジットカード会社では、チャージによるポイントやマイルの付与を取りやめ。
また、一度に多くのポイントやマイルを稼ぐチャンスでもあった、コンビニでの
公共料金等の電子マネーによる収納代行のサービスが相次いで中止されるなど、
利用者にとっては逆風が吹き荒れ、ベテランマイラーの間でも「Edy離れ」の動きが
出てくるようになりました。
それに対し、運営会社側は新規ユーザの開拓にも力を入れているわけですが
ほかの電子マネーに比べ、「系列問わず多くの店で使える」「いろいろなポイントが貯められる」と
いうEdyの魅力でもある汎用性が、逆に、電子マネー初心者にとっては
限られた場所で限られたポイントしか貯められない流通系などと比べて、
かえって「システム的にわかりにくい」とか「Edyならではのメリットが見えにくい」と
判断されているのかもしれません。
この状況下にあって、楽天は2014年、どのようなEdy復活策を打ち出すのか。
2013年の3月5日に発表されたリリースによると、
楽天のネットショッピングで貯まるポイント「楽天スーパーポイント」を
実店舗でも貯められるようにした共通ポイントカード「Rポイントカード」を試験的に発行開始。
将来的には、さらに多くの小売業をはじめとした実店舗において、
楽天スーパーポイントの活用を可能にするポイントプログラムを提供するとのこと。
http://corp.rakuten.co.jp/news/press/2013/0305_01.html
すでに楽天グループでは、クレジットカードの「楽天カード」や楽天Edyを通して、
実店舗での買い物でも楽天スーパーポイントを付与・充当するサービスを提供していますが、
共通ポイントサービスで成功しているTポイントやPontaにならい
現金決済でも実店舗でポイントを貯め、使うことができるサービスに本格参入するというわけです。
そして早速、コンビニのサークルK・サンクスは2014年、すなわち今年の秋に
「Rポイントカード」の利用店舗として参画することを発表。
*現在のカルワザクラブカードは、「Rポイントカード」に取って代わるとも明記
こういう、全国に店舗網を広げるコンビニのようなお店が、共通ポイントサービスに参画するとなると、
一挙にサービスが活気づきますよね。
Ponta勢力拡大のけん引役はいうまでもなくローソンだし、
TSUTAYAが中核のTポイントも、結局はファミリーマートの参加で
幅広い客層をつかむに至ったと思われますし。
もちろん、共通ポイントサービスの一番のウリは「現金決済でも」ポイントが貯まることであり、
電子マネー利用に抵抗がある層も引き込もうというものですが
逆に「現金でも貯まりますが、電子マネーを使うと、よりいっそうポイントが貯まりますよ」と
いったことを、わかりやすく案内していただければ
電子マネー利用促進につなげていくこともできますよね。
「ネットでも実店舗でも貯められる」楽天スーパーポイントが
現金でも貯まるけど、電子マネー「楽天Edy」を使えば、もっと貯まる。
それを多くの人に知らしめるには、例えば、いろいろな電子マネーが使えるけど
やはり、自社の電子マネーであるnanaco優遇策を打ち出すセブン-イレブンのように
明らかに、楽天Edyを使うのが有利であると誰もがわかるような常設サービスやキャンペーンを、
大げさと思われてもいいくらいに用意しないと
これまでの頭打ち状態から脱することは、難しいのではないかと思われます。
お読みくださいましてありがとうございます。次回もお楽しみに。
よろしければいずれか、クリックを。今後とも応援よろしくお願いします。
ところが、さまざまな電子マネーが誕生するにつれ、Edyの相対的な位置付けは下がる一方。
2012年に楽天グループ入りして「楽天Edy」と名称は変わりましたが、
各種の電子マネー調査結果をみても、他の電子マネーが順調に決済件数を伸ばしているにもかかわらず、
楽天Edyは頭打ち、または調査結果によっては「減少」と書かれているものもあるほど。
いったい、どうしてこんなことになってしまったんでしょう。
思うに、当初のEdyは多くのクレジットカードでチャージができたうえに
そのクレジットカードのポイントやマイルも付与されたりして、特にANAマイラーから
絶大なる支持を得ていました。Edyでポイントやマイルをお得に貯めるたくさんの
裏技も公開され、Edy専門の攻略本まで出版されたほど。
大勢のかたがEdyで貯めたマイルで、海外旅行を楽しんだりもしてました。
しかし数年前より、そんなEdy人気の過熱ぶりにブレーキをかける出来事が次々と。
大部分のクレジットカード会社では、チャージによるポイントやマイルの付与を取りやめ。
また、一度に多くのポイントやマイルを稼ぐチャンスでもあった、コンビニでの
公共料金等の電子マネーによる収納代行のサービスが相次いで中止されるなど、
利用者にとっては逆風が吹き荒れ、ベテランマイラーの間でも「Edy離れ」の動きが
出てくるようになりました。
それに対し、運営会社側は新規ユーザの開拓にも力を入れているわけですが
ほかの電子マネーに比べ、「系列問わず多くの店で使える」「いろいろなポイントが貯められる」と
いうEdyの魅力でもある汎用性が、逆に、電子マネー初心者にとっては
限られた場所で限られたポイントしか貯められない流通系などと比べて、
かえって「システム的にわかりにくい」とか「Edyならではのメリットが見えにくい」と
判断されているのかもしれません。
この状況下にあって、楽天は2014年、どのようなEdy復活策を打ち出すのか。
2013年の3月5日に発表されたリリースによると、
楽天のネットショッピングで貯まるポイント「楽天スーパーポイント」を
実店舗でも貯められるようにした共通ポイントカード「Rポイントカード」を試験的に発行開始。
将来的には、さらに多くの小売業をはじめとした実店舗において、
楽天スーパーポイントの活用を可能にするポイントプログラムを提供するとのこと。
http://corp.rakuten.co.jp/news/press/2013/0305_01.html
すでに楽天グループでは、クレジットカードの「楽天カード」や楽天Edyを通して、
実店舗での買い物でも楽天スーパーポイントを付与・充当するサービスを提供していますが、
共通ポイントサービスで成功しているTポイントやPontaにならい
現金決済でも実店舗でポイントを貯め、使うことができるサービスに本格参入するというわけです。
そして早速、コンビニのサークルK・サンクスは2014年、すなわち今年の秋に
「Rポイントカード」の利用店舗として参画することを発表。
*現在のカルワザクラブカードは、「Rポイントカード」に取って代わるとも明記
こういう、全国に店舗網を広げるコンビニのようなお店が、共通ポイントサービスに参画するとなると、
一挙にサービスが活気づきますよね。
Ponta勢力拡大のけん引役はいうまでもなくローソンだし、
TSUTAYAが中核のTポイントも、結局はファミリーマートの参加で
幅広い客層をつかむに至ったと思われますし。
もちろん、共通ポイントサービスの一番のウリは「現金決済でも」ポイントが貯まることであり、
電子マネー利用に抵抗がある層も引き込もうというものですが
逆に「現金でも貯まりますが、電子マネーを使うと、よりいっそうポイントが貯まりますよ」と
いったことを、わかりやすく案内していただければ
電子マネー利用促進につなげていくこともできますよね。
「ネットでも実店舗でも貯められる」楽天スーパーポイントが
現金でも貯まるけど、電子マネー「楽天Edy」を使えば、もっと貯まる。
それを多くの人に知らしめるには、例えば、いろいろな電子マネーが使えるけど
やはり、自社の電子マネーであるnanaco優遇策を打ち出すセブン-イレブンのように
明らかに、楽天Edyを使うのが有利であると誰もがわかるような常設サービスやキャンペーンを、
大げさと思われてもいいくらいに用意しないと
これまでの頭打ち状態から脱することは、難しいのではないかと思われます。
お読みくださいましてありがとうございます。次回もお楽しみに。
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