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世界の電子マネー [電子マネー・QRコード決済]

皆さんこんにちは。じゅめいむこと、元祖・鉄子としても知ってもらいたい(!)
トラベルライターが本業の岩間昌子です。

何年か前、ドライブ帰りに車中で聞いたのをきっかけに、それ以来時々、
家にいる時でも聞くことがある、NHKラジオ第一、土・日曜の夕方5・6時台に放送中の
「地球ラジオ」という番組(大相撲中継などの時は、午後6時台だけの放送のことも)。
*後年は、ひらがなの「ちきゅうラジオ」に番組名変更

じつはこの番組、NHKワールド・ラジオ日本(短波)を通して、海外にも生放送。
そのため、世界中にいるリスナーから、現地の今の状況を電話で話してもらったり、
EメールやFAX、手紙で投稿された近況などが読まれたり。
ほぼリアルタイムに世界各地の情報や、その土地での暮らしぶりなどを(日本語で)
知ることができる番組なんです。

で、この番組では土曜は「世界まるごと質問箱」、日曜は「世界井戸端会議」のタイトルで、
週替わりで質問やテーマが提示され、それに関する質問の答えやテーマに対する感想・意見を
世界各地のリスナーから募るというコーナーがあるんですが。

今日の「世界井戸端会議」のテーマは「電子マネーでピピッとな」でした。

じつは昨日、今日のテーマのタイトルを聞いた時、ちょっと心配になりまして。
というのも、こういうブログを作ってることなどもあって、電子マネーについては
日々勉強、研究、実践を重ねているつもりなのですが。

こと海外に関しては、電子マネーが普及しているのって、日本を含む東アジアの一部地域だけで、
世界的にはごく限られたエリアでしか通用しない通貨ではないかと。
正直、大相撲中継のため、6時台の短縮バージョンであったとはいえ
「投稿はあるんだろうか」「番組がもつんだろうか」と、マジに心配しておりました。

…一応、番組を聞き。まあ、なんとかもちましたが(苦笑)。

最初に出てきたのは、ドイツとシンガポールの電子マネー事情(電話で出演)。
ドイツでは「ゲルトカルテ」という電子マネーがメジャーで、ドイツ国民全員が
1人1枚持っている勘定の枚数が発行されているようですが、使うのは主に若い人たち。
ゲルトカルテはキャッシュカードに電子マネー機能をもたせたもので、鉄道の切符やタバコ、
美術館や博物館の入場料、郵便切手、駐車料金の精算などに使えるそうです。
ただ、日本のように定期券に付帯したものはありません。
キャッシュディスペンサーを用いて200ユーロまでチャージが可能で、
携帯電話対応のものも(2011年に出たばかりですが)あるようです。

一方シンガポールでは、若い人から年配者まで、一日400万回利用されているとのこと。
イージーリンクという名前で、シンガポールの人口500万に対し、
1000万枚が発行されているようです。
地下鉄やバス、高速道路の通行料金からファミレス、そして学校では学食の支払いや、
授業の出欠にも利用されているとのこと。
チャージは駅、バスターミナル、コンビニ、郵便局、銀行ATMのほか、
クレジットカードを使ってインターネットでも可能だそうです。
なおイージーリンクには定期券付帯タイプや、携帯電話対応のものはありません。

ただ、ドイツ・シンガポールとも、出演者は普段は車を使ってる人たちで
電子マネーは使ってないとのこと。

その後、電子マネーに関する世界各地からのお便りが読まれましたが
おおむね欧米では、少額でももっぱらクレジットカード支払いがほとんど。
クレカが使えない場合は、デビットカードを使うという回答でした。
なかにはフランスのように、スーパーや駐車場で「電子マネーが使えますよ」、
銀行ATMで「電子マネーにチャージできますよ」という案内があっても
実際に使ったり、チャージしている人を見たことがないという例も…。

一方アジアでは、中国のスーパーやバスなどでかなり使われているところもありましたが、
「電子マネーの話は聞いたこともない(フィリピン・レイテ島)」、
「デビットカードを利用。電子マネーはあることはあるが面倒くさい(インドネシア)」、
「クレジットカードでも手数料がかかる国。現金払いが喜ばれる(ベトナム)」といった具合。
*日本でもちょっと前までは、クレカ利用に手数料が普通に徴収された記憶が…

日本国内からのお便りも少し読まれましたが、日本は地域差というよりは
個人差が大きいという感じ。便利でバリバリ使っている人から、やはり現金払いが安心、
読み取り機がなかなか反応しないとかえって精算に手間取る、という意見まで…。

個人的には、2003年に香港に行ったとき、すでにオクトパスカード(八達通)という
ICカードがかなり普及していて、交通機関はもちろん、お店やレストラン、
当時の日本ではまだ導入されてなかった自販機でも利用ができるようになっていて
正直、日本よりも進んでると思いました。

ーん、でも、今回は韓国からの投稿はありませんでしたね。
行ったことがないからよくわからないけど、日本並みには発達しているというイメージ!?

でもまあ、番組を聞いた結論としては、やはり電子マネーっていうのは
クレジットカードや小切手による支払いが欧米ほど普及してない、使うにしても
少額利用ではなんか恥ずかしい、そういった現金至上主義が骨の髄まで染み込んでいるアジアの、
それもIT技術が世界でもトップレベルを行く東アジア地域において生み出された、
まさに土地柄を反映した通貨なのかもしれません。

ですから世界的に電子マネーが普及するには、クレジットカードのように国際ブランドがあって、
そのブランドで使える、あるいはそのブランドと相互利用できるという仕組みを
もっていませんとね、難しいのではないでしょうか。
現実は国内でさえ群雄割拠、交通系ひとつとっても、どれとどれが相互利用できるか
わかりにくいことこの上ないですから。

*記事の内容は、聞き取りのメモから起こしたもので、実際に放送された内容や
現地事情と異なる場合があります。ご了承ください


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